不妊治療。序章。
私、御年40歳。
子供が欲しい。
という事で、クリニックに通っている。
以前は、車で30分くらいの所にあるクリニックだったけど、
不妊治療を大々的に打ち出しているクリニックでもなく、内科兼で、レントゲン設備もないクリニックだったから、
この先を見据えて、生殖補助医療技術(以下、ART。体外受精や顕微授精)もできるクリニックに紹介状を書いてもらった。
以前のクリニックの先生は、言葉を選んで、物腰柔らかに話す先生だった。
今のクリニックの先生は、必要最低限の会話しかしない。
「◯◯が××なので、心配で…」と私が話すと、それにあった答えをプリントし、その紙を渡して淡々と説明する。
前の先生が温うどんなら、今の先生は冷やしうどん。
前の先生が温かいカフェラテなら、今の先生は冷たいアイスコーヒー。勿論ブラック。
(…イマイチ、しっくり来ないな。)
始めから今のクリニックに通院していたら、もしかしたら何とも感じなかったかもしれないけど、
前の先生が優しかっただけに、今の先生は冷たく感じてしまう。
車で片道一時間半かけてクリニックを受診、素っ気なく話されると、検査結果よりも何だか、それだけで心が折れかける。
そう、不妊治療は、
期待しては、裏切られ、
山あり谷あり、
転んでは立ち上がり…
その繰り返しだ。
以前、石田純一さんの奥様、東尾理子さんが不妊治療をテーマにしたテレビで、
「ゴルフは努力が報われるけど、不妊治療は努力や、沢山お金をかけても報われない事がある」
と話していた。
本当に、そうなんだと思う。
婚活、妊活、ダイエット中の女性は、
藁にもすがる思いから、騙されやすいと聞く。
「ザクロがいいよ!」と言われれば、ザクロジュースを飲み、
「アーモンドミルクが良いよ」と言われたら、アーモンドミルクを箱買い。
冷えとりの為、シルクの5本指ソックスが良いと聞けば、夏でもソックス2枚ばき。
「ミトコンドリアサプリが良い」と聞けば、ネットを開き、価格の高さに驚愕。(1ヶ月2万円)
私は、あまりの高さに買わなかったけど、
お金に余裕があれば、きっと買っていた。
とにかく、みんな、
純粋に子供が欲しい!その一心で、
あの手この手で、妊娠したいのだ。
私は、結婚が2019年11月。
一通りの不妊検査を終え、現在はタイミング真っ只中だ。子供が出来ない原因は不明。
何の治療や薬もなく、年齢的にも気持ちだけが焦るので、
冷えや、体の巡りの改善になれば…
と思い、漢方を処方してもらった。
現在、私が行っている排卵日に合わせたタイミング数回で、妊娠しなければ、
一般的には人工受精(以下AIH)、ARTとステップアップをする。
AIHからは、保険適用外となり、自費で2万くらい、ARTはその10倍以上、30万以上と言われている。病院によって、価格設定がまちまちだが、高額なのはどこも同じだ。
不妊治療は、お金と体力と気力。
全てがすり減る。
まだタイミング中の私は、今後のステップアップに戦々恐々としている。
そんな、不妊治療。
周りには、同じ境遇の人はおらず、
友達に話しても「焦らずやれば良い」
「そのうち出来るよ!」で終わってしまう。
少しでもこの気持ちを晴らしたい、
不妊治療の情報がほしい。
だから、ツイッターを始めた。
フォロワーさんの中には、もちろん
ARTを何度もチャレンジしている方もいれば、
AIHの方、タイミング中の方もいる。
特にARTの方は、高額な料金を支払い、
痛みがあると言う採卵や、受精、培養、移植を行う。
一つ一つの行程に壁があり、
採卵で卵が取れない事もあるし、
取れた卵が空胞という事もある。
更にその卵が受精するかしないか、
その受精卵が成長出来るか出来ないか…
とにかく、沢山の奇跡が起こって、
初めて移植が出来るという。
IVFの方は違う次元な気がして、ツイッター上でも簡単に声をかけて良いのか悩んでしまう。
実際に、「フォローは体外受精をやっている方限定」と、縛りのある方もいるし、
やはり経験していない痛みや心のダメージは、
想像を超えてくるんだと思っている。
妊活中の方に、当たり障りのないツイートをしてみたり、
人の顔色を伺うようなツイートをしていると、
時々何のためにツイッターを始めたのか分からなくてなったりして、
モヤる。(初めて使った!モヤる。笑)
もっと
自分の思っている事を
そのまま伝えればいいのに、自分。
マナーを守って。な。
発言の自由の場、ツイッター。
まだまだ使いこなせそうにない…
(あれ?言いたいことは、こんな事だっけ?)